韓国日記(その1)
2000年7月14日(第2日目)
6時前に目が覚める。早いが支度して出かける。地下鉄で釜山駅へ行く。東大邱まで切符を買う。7時発のセマウル号(6900ウォン)がとれる。発車まで時間が少しあるので、朝食代わりに牛乳を飲む。ホームで乗務員に出迎えられ車内へ。東大邱までは1時間ちょっとだ。東大邱から地下鉄で西部ターミナルへ行きたいのだがどこで降りれば良かったのか思い出せない。窓口で「ソブタミナル」(西部ターミナル)と言って切符を買う。ソンダンモッ(聖堂池)で下車と教えてくれて、日本語で書いたメモまでくれる。
朝食を食べてないので、腹が減る。ターミナル近くの食堂でネンミョン(冷麺)を食べる。海印寺まで切符(3200ウォン)を買いバスに乗る。途中まで高速道路を走り、一般道路に降りる。2カ所停留所に停まり、だんだんと山の中へ入っていく。雨が降り出す。傘を旅館に置いてきたことを後悔する。大邱から1時間半程で海印寺バスターミナルに到着する。雨はかなり降っている。駐車場で洗車している人もいる。寺の入口で傘を並べている。貸し傘だろうか。ここは日本男児、濡れても死なない(!?)と我慢する。(死なないが、禿げる可能性あり。だからか?) 山道を30分くらい歩いて、山門に到着。境内の一番奥にある、大蔵経板庫へ。中は棚が作ってあり、整然と大蔵経が並んでいる。湿気を防ぐため、棚の下の段は空いている。建物も壁の上と下が換気口になっている。経板も反りが生じないように様々な工夫がこらされている。
経板から刷った物を売っている。よく見ると般若心経だ。仏教が経典も含めて大陸から半島、そして日本へと伝わったことが判る。他にも色々な物があり、係の青年の説明を聞く。本堂へ回る。今度は本堂の修理だろうか、瓦の寄進をしている。(以前来たときは、大蔵経板庫が改修中で見えなかった。) 月並みだが、家内安全を祈願して奉納する。奉納の日付を書こうとしてちらっと時計を見る。すかさず「シプサ」(14)と教えてくれる。一通り見て寺を出る。まだ雨は降っている。
帰りはバスターミナルまで戻らずに、途中でバスに乗せてもらう。大邱まで戻るうちに濡れていたシャツも乾く。釜山駅前で「ウーサン、ウーサン」(雨傘)と言いながら傘を売っている。ジャンプ傘で8000ウォンくらい。鉄道の運賃と比べると高い。地下鉄に乗り、旅館を目前にして土砂降りに遭う。またずぶ濡れになる。旅館にたどり着く。玄関ホールにバケツが並んでいる。斜面の下に建っているので派手に雨漏りしたらしい。カウンターの帳簿類が濡れている。
土砂降りが続いている。外へ出たくないが出前を頼めるほどの語学力もないので、夕食に出る。傘をさしていても濡れるので、すぐ隣の焼肉屋へ行く。スップルカルビ(炭火焼きカルビ)の看板が出ているので、カルビを注文する。日本語の上手な若主人が「酒はどうか」と言って百歳酒を勧める。テーブルに炭火と肉が運ばれる。二人前とはいえ、さほどボリュームはない。やっぱりカルビは高級焼肉だ。少し物足りないのでコンビニへ寄って飲み物と菓子を買って帰る。
シャワーを浴びる。元々湿度が低いのか雨が降っていても、じめじめした鬱陶しさがない。窓を開けていた方が過ごしやすい。菓子を食べながらテレビを見る。言葉は所々しか聞き取れないが、見ていて結構面白い。
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