韓国日記(その1)

旅を終えて

念願の海印寺八萬大蔵経を見ることができました。現存する大蔵経は1236年から1251年にかけて製作された物だそうです。枚数は81340枚で、国宝第32号、世界文化遺産に指定されています。

海印寺への交通

バスが大邱、釜山、馬山、晋州から出ている。釜山からは1便しかないので、大邱からが一番便利。

ソウル(釜山)--(国鉄京釜線)--東大邱--(地下鉄)--ソンダンモッ(西部ターミナル)--(バス)--海印寺

この時は、釜山--東大邱 6900ウォン、地下鉄 600ウォン、バス 3200ウォンで、往復21400ウォンでした。

旅の小遣い帳

第一日目
航空券53,500
バス4,500
宿泊費60,000
昼食4,000
夕食4,000
飲み物など3,550
眼鏡80,000
地図4,250
小計213,800
第二日目
国鉄13,800
地下鉄2,200
バス6,400
朝食4,000
夕食18,000
飲み物など4,600
時刻表3,000
たばこ1,000
海印寺18,000
小計284,800
第三日目
地下鉄2,200
昼食4,000
夕食12,800
飲み物など1,000
たばこ1,000
お土産など22,720
新聞400
銭湯3,100
小計332,020
第四日目
バス4,500
朝食4,000
焼酎1,000
たばこ7,680
空港税9,000
合計358,200

海印寺について

(海印寺パンフレットより要約)
由来
新羅の華厳宗の精神的な基盤を拡充して宣揚するために、華厳十刹の一つとして建立された海印寺は新羅40代哀荘王3年(西暦802年)に創建された古寺である。
海抜1430mを越える嶺南の金剛山と呼ばれているカヤ山の海印寺は、昔から海東の名勝地で奇岩と松の木が季節を問わず美しく、海印寺の前を渦巻く洪流洞の渓谷には清水が絶え間なく流れている。
仏宝寺の通度寺、僧宝寺の松広寺と共に海印寺は華厳宗の根本道場でもあり、また高麗大蔵経を奉安している法宝寺である。

高麗八萬大蔵経(国宝32号)

大蔵経とは
仏教の経典は経、律、論で構成されており、これらを大蔵経という。即ち、大蔵経というのは「仏様のあらゆるお言葉が体系的に集大成すること」である。

高麗八萬大蔵経の歴史
高麗八萬大蔵経は高麗高宗23年(西暦1236年)から同38年におよぶ16年にわたり彫板された。これより前に製作された大蔵経は西暦1011年から西暦1087年にかけて完成されたが西暦1232年の蒙古の侵入で焼かれてしまった。その後、朝廷で仏様の威信力で外敵の侵入を防ぐため製作されたのが今まで伝わる文化遺産の高麗八萬大蔵経である。

経板
高麗八萬大蔵経の枚数は81340枚で、経典にして6791巻である。大きさは横68cm、縦24.5cm、厚さ3cm、重さ約3.2kgの四角形の板である。両端にはよじれないように板を付け、角は銅板で補強し、全面に漆が塗ってある。材料は巨済島を始め南海岸の厚朴木、白樺、山桜を切り、3年間海水に浸した後、経板の大きさに切り、塩水で煮て充分に陰干しした後、かんなを掛けて文字を彫刻した。

高麗八萬大蔵経の文化的意義
高麗八萬大蔵経は先祖が国を求めようと心を尽くして作った貴重な文化財で世界的な自慢の種であり、仏教の永遠の宝物である。また韓国の印刷術と出版術が世界的にいくらぐらい優れているかを知る貴重な資料である。高麗八萬大蔵経を彫刻する精神は想像し難く、52,382,960文字の欧陽詢体の美しく一様な文字は一字の誤字もない完璧な物である。世界仏教大蔵経の最上の見本になっており、その価値を認められてユネスコの世界文化遺産に登録された。

蔵経板殿(国宝52号)

蔵経板殿とは
ふつう蔵経閣と呼ばれている蔵経板殿は、高麗八萬大蔵経を奉安している所である。普安門から入れば正面の殿閣が修多羅殿、その後ろが法宝殿、左右に寺刊殿の東板堂と西板堂である。これらの4棟が蔵経板殿である。

蔵経板殿の外部構造
4棟の蔵経板殿は朝鮮初期の建物として建築学的、科学的に韓国で一番優秀な建物である。大蔵経の保管に必要な通風が重視され、修多羅殿の窓は下の窓を上の窓より三倍くらい大きくして暖かい空気と冷たい空気が建物の中で自然に循環して抜けるようになっている。法宝殿の窓は、反対の構造となっている。修多羅殿と法宝殿は間口15間、奥行き2間の単層寓閣屋根(注:寄せ棟構造の屋根でした)、東板堂と西板堂は2間ずつの切妻屋根となっている。

蔵経板殿の内部構造
5段に区分されている2列の書架があり、それぞれの段には2列に経板が収納されている。8万余枚の経板が密着しているが、一枚一枚にマクリ(注:板の両端に縁がついている)があり、角は銅板で保護されていて経板同士が接触せず、通風がいいようになっている。

蔵経板殿の地中構造
海抜730mの蔵経板殿に高麗八萬大蔵経を保存するため、地中には炭と石灰、粘土、塩が押し固めてある。夏の梅雨時には地中で湿気を吸い込み、乾燥期には湿気を放出して湿度調節ができるようになっている。




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