韓国日記(その3)
2003年1月7日(第2日目)
とりあえずソウル駅に向かう。今回は温泉旅行のつもりで来ているので、ソウルから近い温陽温泉へ行こうと思う。長項行のムグンファ号337列車の切符を購入する。発車まで時間があるので、駅構内の食堂でユブウドン(油腐うどん=きつねうどん)を食べる。
9時40分、定刻に発車する。漢江を渡り、永登浦、水原と停車する。いつの間にか満席になっている。天安で京釜線から長項線にはいる。間もなく温陽温泉だ。駅前に出ると、逆さクラゲ(温泉マーク)のついた宣伝塔が建っている。駅から近いという事は調べて来たが、それ以外は全くわからない。案内図でもないかと駅前を見渡すが、何もない。適当に方向を決めて歩き出す。メインストリートからひとつ中へ入ると旅館があった。ホテルも見える。逆さクラゲは旅館の印だから、逆さクラゲが見えても温泉とは限らない。近づいて見れば、「天然温泉水使用業所」と出ている。自治体の許可証らしいものが貼り付けてある。本当に駅から至近の温泉のようだ。きれいな旅館が見つかったので、まだ午前だけれども、声をかける。昨夜はオンドル部屋で懲りたので、チムデー(寝台)と言って、ベッドの部屋にして貰う。宿のおばちゃんが、「宿泊料は32000ウォンだけど、日本人だから、25000ウォンでいい。」と言う。どんな理由にせよ、まけてくれるのは構わない。
今夜の寝場所が確保できたので、町歩きに出かける。旅館は何軒もあるし、大きなホテルもある。日本にいると、情報不足でさっぱりわからないが、大きな温泉街を形成している。駅前の通りを渡り、向こう側へ行ってみる。市場があり、銀行もあり、食堂もある。こちら側が生活の場という感じだ。ちょうど昼時なので、焼肉屋に入り、カルビ湯を頼む。昼食を済ませて、市場をぶらつくのだが、ソウルに比べると寒い。あちこち雪が踏み固められて凍っている。道ばたで売っている魚も凍っている。本屋に寄って地図を物色する。道路地図を一冊購入する。駅前通りの両側を探索したので、今度は駅前通りを駅から離れる方へ行ってみる。しばらく歩くと、沐浴湯があった。ここも天然温泉だと看板が出ている。料金は2300ウォンなので、見つけたついでに入っていこう。入り口でチケットを買って、2階の男湯へあがる。入り口でチケットを渡して、空いているロッカーへ。裸になって、浴場へ行く。中は結構広い。しっかり暖まって、サウナに入る。汗が噴き出してくる。
身体の芯まで暖まって、旅館へ戻る。さっき買った地図を見ながら、明日以降の動きを考える。とにかく今回は、温泉巡りをしようと思ってはいるが、具体的には何も考えていない。ただ漠然と温陽温泉は駅から近いらしいという情報だけで、ここに来ている。道高温泉では近すぎるし、このまま長項へ抜けて、大田の儒城温泉へ行こうかと考える。そうしている内に眠たくなってくる。オンドルのほのかな温もりが気持ちいい。
6時過ぎ、夕食に出かける。また駅前通りを渡り、向こう側へ行く。お昼に見つけたタッカルビ屋へ行く。店内はお客で賑わっている。2人前を平らげ、コンビニでコーヒーを買って旅館に戻る。部屋に戻ってもすることがないので、テレビを見て寝てしまう。
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