韓国日記(その4)

2004年5月17日(第2日目)

変な電話がかかってくることもなく、無事に朝を迎える。朝食代わりの牛乳を飲みながら、今日の行動を考える。昨日貰ってきたパンフレットを参考に、市街地で見るべきものを探す。大庁路の突き当たりに、「臨時首都記念館」というのがあるらしい。早速行ってみようと思う。

臨時首都記念館ホテルを出て、地下鉄明倫洞駅まで歩いて行く。途中でユブウドン(油腐ウドン=きつねうどん)を食べて腹ごしらえする。土城洞駅で降りて、大庁路の交差点を西へ行く。坂を上って、さらに階段を上がると、小さな案内標識が出ている。たどり着くと門が閉まっている。今日は月曜日だから休館日なのか。昨日の虚心庁もそうだが、曜日を考慮に入れてなかった。引き返そうかと思っていると、中から管理人の青年が出てきて「建物を外から見るだけなら」と言って中へ入れてくれる。煉瓦造りに瓦屋根、内部はオンドルに(当然だが)なっている。何となく屋根の造りが日本的な建物だなと思ったら、日本統治時代の建物らしい。建物の内部は工事中で、開館日でも見学できなかったかもしれない。

臨時首都記念館
この建物は1926年8月10日に竣工し1983年まで慶尚南道知事の官舎として使用された2階建ての木造建物です。韓国動乱の時釜山が臨時首都の役割を果たした3年間(1950〜1952)は大統領の官邸にも利用されました。
(記念館案内文より)

休館日にもかかわらず、見学させてくれた管理人の青年に礼を言って外へでる。街のほうを見れば、大庁路の突き当たりの高いところにあるので、とても見晴らしがいい。市街地へ戻り国際市場をぶらぶらと見て歩く。何が欲しいという訳ではないが、見て歩くだけでも面白い。本当にいろんな物が売られていて、ガラクタとしか思えないような物まで並んでいる。南浦洞あたりを歩いていると、通りの奥に「元山麺屋」を発見した。ちょっとお腹が空いてきたので、冷麺を食べていこうと思う。平壌冷麺(6000ウォン)を注文する。冷麺と共にユクスも運ばれてくる。スープがとてもおいしい。今まで食べた冷麺の中では、一番のおいしさだと思う。少し値段が高いが、納得の味だ。スープを飲み干して、ユクスもお代わりをする。

釜山駅 再び南浦洞界隈を歩き始める。CDショップを覗いて見ると、日本の音楽が解禁になったので、今まで以上に多くのCDが並んでいる。今更ではあるけれど、ハングル版宇多田ヒカルを買い求める。値段は韓国の物価に合わせてあるので、日本と比べると・・・・。龍頭山公園の麓にある大覚寺に立ち寄る。周りを商店に囲まれていて目立たないお寺だが、境内にはいると大きな本堂がある。広い本堂には7体の仏像が安置されている。花祭りの準備か天井にはたくさんの灯籠が吊されている。時々、お参りの人が来て、線香をあげて念入りにお参りをしていく。お寺を後にして、中央洞を抜けて釜山駅へ行く。昨年来たときは建設中だった釜山駅もガラス張りのモダンな駅舎になっている。駅の売店に寄って時刻表を買い求める。いつもなら品切れかあっても2〜3冊しか置いてない時刻表が山積みになっている。KTXの時刻も掲載されているが、索引の路線図は昔のままでページも直っていない。(値段が据置なのは感心、5年以上前から3000ウォンのまま)

時刻表も手に入ったし、さらに北へ向かって歩いていく。日本国総領事館の前を通り過ぎて、さらに北へ歩いていく。釜山鎮駅が見えてきた。ちょっと寄ってみるとちゃんと駅員がいる。朝夕1本づつしか列車が停車しないのに駅員がいるとは思わなかった。オンラインも導入されていて、新様式の入場券を売ってくれた。再び歩き始める。京釜線を陸橋でまたぎ左へ。とにかく北へ歩く。ロッテデパートが見えてきた、ということは西面まで歩いてきてしまった。また腹が減ってきたので、裏通りの焼肉屋に入りテジカルビの夕食、2人前の肉を平らげ満腹になる。ここからは地下鉄に乗ってホテルに帰る。たくさん歩いた一日だった。



Prologue 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 おまけ
2005-9-15 作成
©2005 K.Fujino All Rights Reserved.