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中国日記(その2)

2006年9月24日(第7日目)

北京ダック北京最終日の今日は、朝のんびりとスタートする。人の多さにちょっと疲れてきたのかも知れない。Sさんがお昼少し前にユースへ訪ねてくる。今日のお昼は北京ダックを食べる予定になっている。やはり北京に来たからには、一度は食べてみたいと思っていた料理だ。中華料理=北京ダックという訳ではないけれど、中華料理の代表格であることには違いないと思う。ユースのすぐ近くに全聚徳に負けないくらい評判の良い北京ダックの店があるのだそうだ。歩いていくと、店は結構はやっている。はやっているのはおいしい証拠だろう。高級店という構えではないから、敷居が低く入りやすい店なのだろう。席に案内されてしばらく待っていると、アメ色に焼けたアヒルが運ばれてくる。店員が客の目の前で、手際よく身をそぎ落としていく。それをきれいにお皿に盛りつけて、北京ダックの一丁上がり。アヒルの脳味噌もつけてくれた。北京ダックは初めて食べるが、皮を食べるのだそうだ。鶏の丸焼きがアヒルになっただけだと思っていたが、とんだ大間違いだった。一羽丸ごと注文すれば好きなように食べられるかもしれないが、普通は皮のついた部分しか食べないらしい。先にテーブルに運ばれた、ギョウザの皮のようなものに、肉をのせて薬味ものせて、くるくるっと巻いて、好みでタレをつけて食べる。それが作法なんだそうだ。パリパリに焼けた皮は味があるような、ないような。脳味噌もレバーのような食感で、レバーよりはクセがないかもしれない。これも美味い不味いと言うより、一羽のアヒルからほんのちょっとしかとれない珍味の部類だと思う。

食事を済ませて、近くの太平洋百貨へ行く。店内へ入ると、一階フロアは化粧品や宝飾品売り場などが並んでいる。至る所が漢字表記なのを除けば、日本のデパートと変わらない雰囲気だ。上の階が衣類や家庭用品、地下が食品売り場なのも日本と同じだ。エスカレーターで上の階へ行くと、オリンピックのオフィシャルショップがあった。色々なオフィシャルグッズを売っている。店の外には大きなマスコット達の人形も並んでいる。子ども達が一緒に写真を撮ったりしているが、人気があるのは赤い「歓歓」だけで、他の4体は見向きもされない。上から下へと売り場を見て回り、Sさんへのお礼や、お土産を買う。夕方までデパートでウインドウショッピングをして、夕食に行く。夕食はギョウザと豚の耳。大きなゆでギョウザがお皿に10個のっている。何を食べても中国は大盛だ。お皿いっぱいの餃子でお腹もいっぱいになった。豚の耳は初めて食べるが、軟骨がコリコリした食感だ。

ユースに帰って帰国の準備をする。荷物を整理していると、同室の中国人から、一緒に空港へ行かないかとお誘いを受ける。彼の方が一時間ほど早い飛行機でアメリカへ行くらしいが、こちらとしては願ってもない申し出だ。断る理由など何もない。最悪の場合には、ホテルでタクシーを拾って空港へ行けばいいと思っていた。念のために飛行場を北京語では何というのかもSさんに聞いてある。飛行場は「飛机站」(ふぇいちーつぁん)と言うのだそうだ。同じ漢字文化圏ではあるが、飛行機ではなくて飛机(空飛ぶ机は聞いたことがない。机は機の略字らしい)というし、地下鉄とは言わずに地鉄という。



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2009-4-16 作成
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